幼稚園の帰り道。
公園で小学生10人くらいの団体を見つけた長女。
もちろん、混ざる。
「おねーさん!おにーさんたちー!あーそーぼーー!」
でっかい声で全力で叫ぶ。
すると小学生たちも遊びを一旦止めて、気にしてくれる。
遊んでくれる。
あぁ、楽しそう。
特にお兄さんたちが本当に優しくて、なんだか温かい気持ちになった。
長女はラムネをみんなに配り始める。
次はハイチュウ。
自分の分まで配って、とうとうなくなった。
でも本人は悲しむどころか、満足そうに笑っている。
だーいすきなハイチュウなのに。
本当にお兄さん、お姉さんと遊べて嬉しかったんだろうな。
「スナックほかのも取ってくるからねー!まっててねー!」
と、また叫んでいる。
いや、取りに帰って、もう一度戻る気はないよ。
私は正直、もう帰りたい。
次女もいるし、そろそろぐずってきそうだ。
すると長女が、
「なななーなーな♪(イッツアスモールワールド)の歌ながして〜」と言ってきた。
これは最近、私が考えた帰る合図。
この曲が流れ終わるまでは遊んでいい。
そういう約束になっている。
最初はどうかなと思ったけど、今のところ2回は成功している。
私の中では、その2回が奇跡みたいなものだ。
そして最近では、疲れると自分から
「流して」
と言ってくるようになった。
あぁ、ちゃんと定着してきたんだな。
だから私は少しホッとした。
「そうだね。疲れたでしょ。もう帰ろうか。」
「おうち帰ったらスナック食べて、タブレットもしようか。」
長女はうなずいた。
よし。
今日は平和に帰れそう。
……そう思った。
家のドアの前に着いた。
最近なんでもやりたがる長女。
「〇〇、鍵も開けてくれるかなー?」
そう声をかけた瞬間。
おや?
長女が走って家を通り過ぎて、階段を駆け下りていく。
私は次女をベビーカーに乗せている。
「どこ行くのー?戻ってきてー!」
それでもこちらの顔をうかがいながら、どんどん下へ。
あぁ……。
下は駐車場。
危ない。
「ストーーーップー!!」
叫ぶ。
それでも止まらない。
「一人でいってくるからー!」
いや、どこへ。勘弁して。
急いでベビーカーを置き、次女を抱きかかえて追いかける。
長女は笑いながら逃げていく。
……怒った。
というより、怖かった。
走った。
やっと追いついた。
「今のはいけないよ!急にどこかにいって、車に当たったりしたらどうするの、危ないよ!なんで公園に戻ってきたの?」
そうです。公園にまた着きました。
「おにーさんに言いたいことがあるの。」
いやいや。
さっき全員とハイタッチして、ハグまでしてお別れしてたじゃん。
まいった。
「言いたいことを言ったら帰ろう。約束だよ。」
そう言うと、
「おにーさんと、だんご虫捕まえる!」
と言ってきた。
……はぁ。これは長くなるやつだ。
次女と長女を抱きかかえて、無理やり連れて帰ろうか本気で悩んだ。
よくやる、二刀流。
正直、イライラしていた。
でも、できれば泣かせて帰りたくなかった。
私も疲れるし、長女だってつらい。
だから、一回深呼吸した。
「わかった!じゃあ、ままと3匹だけだんご虫捕まえて帰ろう!」
結果。
だんご虫を3匹捕まえ、無事帰宅。
あぁ、どっと疲れた。
いい雰囲気だと思ったら、急にスイッチが入る。
その切り替わりについていくのが本当に大変。
そして、平気でどんどん一人で行ってしまう。
怖いものなしの3歳児が、少し怖くなる時がある。
今日は泣き叫ばずに帰れた。
それだけでもよかった。
でも、私の感情をコントロールするのも、なかなか大変。
……10年くらい老けた気がする。
いや、今日はまだ3年分くらいかな。笑
大好きなハイチュウを自分は食べられなくても、満足そうに微笑んでいた姿が、なんだか印象に残った。
本当に遊んでくれて嬉しくて、楽しかったんだろうな。
母は3年分老けたけど、この満足そうな寝顔を見たら、不思議とそれもどうでもよくなるんだ。
本日も200%で生き切った3歳児。
おやすみ♡

